巣立つロスジェネ
A社のホワイト職場で辞める辞めるを長年言い続けてきた辞め男さん。時には出社拒否もありました。ロスジェネのかまってちゃんの彼を誰も引き止めなくなり、ある日腹に据えかねた出来事が起きたらしく周囲を困らせてやろうと思ったかは謎ですが1か月半後の退職を正式に表明、退職願いも提出しまた。有休消化できるのでなんと退職表明から最終出勤日まで7日間です。
世間ではブラック職場で追い詰められたり退職代行にお願いする人もいますよね。そんな会社じゃないのに…上司も同僚もがっかりしました。
挨拶無し…仲間達の寂しい気持ち
退職表明から7日後、最終出勤日に仲の良かった同僚にも上司にも挨拶無しに帰宅。有休消化に突入です。勤続15年で気心の知れた仲間がいても気持ちは転職。。。長年の仲間たちは少し悲しそうな顔を見せていました。
退職のまえに簡単な引継ぎ書だけは、と上司が任せていた仕事も投げてしまい、最悪の印象を残して去りました。
さあ転職活動で。。まさかの
コロナウイルスの騒動前だったのが幸いし、求人は多い状況でした。ロスジェネ40代ではありましたが彼自身の能力や資格はあったので転職活動はどこか決まるだろう、という予想が的中。数社応募したなかでマイホームから通勤できるメーカーに正社員で内定を頂きました。給与もアップするので嬉しさの余りあんな去り方をしたA社の知り合いにも一人だけ自慢を兼ねて連絡しました。
しばらくして有休消化中、書類の記入の為に転職予定の会社に行った時に驚くべきことがありました。
『お久しぶりです。』
そう声を掛けてきたのは人事担当の女性。彼女は昨年までA社で人事担当をしていたのです。前職のA社と今回の会社は業界が同じなので地域柄転職者が再会する場面が多いそうです。しかもこの女性の夫は現役のA社社員でつい先日まで辞め男さんと同じ課で働き、挨拶もなくフェードアウトされた人なのです。女性は夫の話は一切言わず続けざまに話し始めました。
「○○にいた○○さん覚えてます?あの人も辞め男さんと同じ〇〇課ですよ」
「△△さんもいますよ、○○係で△△の部屋で作業してます」
「ほんと偶然ですね~懐かしいですね~」
前の会社から40キロも離れていたのに運命のいたずら・・・
自分の話をここでされていないだろうか、と入社前から疑心暗鬼になったでしょう。
入社その後
結論から言うと、入社3か月後あえなく退職。
もったいないです。何か言われたのか何があったかは知る由も有りません。
今はコロナウイルスで求人も減ってしまったものの、能力が高いので別の転職先に恵まれたようです。
もう会う事の無い関わることの無い人にわざわざ挨拶なんていらないのかもしれません。人間は不公平であり、そして社会は厳しく仕事の能力があれば文句は言われる筋合いは無いでしょう。それが、地方で同業の会社だったら再会の可能性は高まります。
円満退職は地方の必須アイテムなのです。
いつか自分に回って戻ってきます。どんな形かわかりませんが自分に戻ってくるのです。何度転職しても同じ状況で同じ行動を繰り返してしまうでしょう。
今までもそうだったように。
さようなら