田舎に住むnegimenmaruです。田舎の村社会の良い部分も嫌だと感じる部分も知り尽くし40代となり、同じく田舎で働く知人に12年ほど前に聞いた話です。知人は田舎者が驚く程のド田舎の金融機関で勤務し、いろいろ鬱憤が溜まっていたのか面白い話(失礼)を聴けました。
人情豊かでゆっくりした時間が流れている時間帯もある
お客様は皆さん人情があります。顔馴染みで信頼関係があり、お客様は個人のお客様の割合が多いので難易度の高い内容が少なく気楽だったそうです。
ノルマを除いて。
事務職でもパソコンが使えないロスジェネ世代が沢山いた
当時は20代後半~30代がロスジェネ世代と記憶していますが、兎に角パソコンが全く使用できない人が多かったらしいです。【フォントを大きくする】【改行する】もわからない致命的な方々だそうです。社内のテンプレートのあるWordの文書の作成を毎日お願いされたり使い方を質問されたり。ローマ字入力に慣れていない人も多かったと言います。Wordなら若ければ慣れたらできるんですが、今その人たちはどうなっているのでしょうか。
職場で知人は『パソコンの先生』と呼ばれていたのです、WordとExcel(sum関数だけ)とパワポだけの知識で神扱いされ逆に焦ったそうです。
私もまったく同じ経験があります。
お客様①物凄く偉そうにしている地元の大物はお茶飲みたがる
お客様もド田舎の住民の方々なのですが、地元の名士的な人いますよね。私が思うに人間として立派な人もしくは偉そうな人の両極端の人がいます。知人は『偉そうな人』が来店する度に上司にお茶タイムの目配せをするのが本当にイラついたらしいです。
お客様②キャッシュカードは『恐ろしいモノ』
高齢者には勧めないまでも30~40歳位の農家のお客様が頻繁に数万とか使う分だけ窓口にお金を下しに来ていたのでキャッシュカードを勧めたところ、翌週『持っていると使ってしまいそうで恐いから作りません』と言われたらしいです。クレジットカードレベルのビビり具合です。休日はお金下せないし便利よりも手間をかけるなんて理解できなかったそうです。
お客様③税金の自動振替が『勝手に引かれる恐ろしいモノ』
住民税・健康保険・国民年金・固定資産と農家も税金はしっかり払いますよね。
②と別の30~40歳位の農家のお客様が税金を毎回窓口で口座から引いてくれと納付著が届く度頻繁に来店していたので自動振替用紙を記入すれば毎回来なくていいですよと勧めたところ、『自動振替は勝手に引かれてしまうから恐いのでやりません』と言われたらしいです。口座にたくさんお金があるのに何に怯えているのだろうか、と。
農家は農業と同じように生活にも手間を惜しまないの?と私は聞かれましたが返答に困りました。
フロアにチョコレート?
夕方、ふとカウンターのお客様側の白色のフロアにダースみたいなチョコレートが何個も落ちていたので気になり見に行くと、なんと農作業の合間に長靴で来店する人たちの長靴の裏に挟まった泥が銀行で綺麗に外れて残して行った物(笑)。春先と秋はフロアのマメな清掃が必須と体感したそうです。
敷地が泥だらけ
フロアに長靴で来店する位ですから、車で来店するなら泥が付いた軽トラックで来るなんて甘いそうです。農作業帰りにトラクターに乗って来店するお客様には参ったそうです。駐車場が金の延べ棒位の大きさの土の塊が落ちているからです。
知人の今現在
あれから12年余り経ち、規制緩和により銀行は保険の代理店業務や様々な仕事が増え、疲れ果てた知人は転職したそうです。転職先ではパソコンは普通レベルであったのでもう『パソコンの先生』と呼ばれることも無くホッとしたそうです。
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