地元でブラック企業と噂される電子メーカーAに入社し、もうすぐ1年が経つ40代のロスジェネ念を美さん。上司から入社時に「この会社に来るべくして来たんだね」と言われ、勝手に運命を感じます。働いてみると、Windows XP やMOが現役・引継ぎは口頭のみの一子相伝・民度が低く人間の入れ替わりが多い。ロスジェネ美の運命は。
会社の不条理さが自分に向いてくる
民度が低かったり傲慢だったりの会社の人達に嫌気が刺して来ました。そのうえ、その矛先がロスジェネ美に向かいます。
私はオールラウンドに仕事ができる?
自らの業務をしっかりやっているのにストレス発散なのか理不尽に仕事を振られたり自分のミスでないのに指摘されたり。大企業での事務の経験のプライドが『オールラウンドに仕事ができる』との勘違いを生んでおり完全に嫌気が刺しました。
正義マンになったら悪者扱いされた~からの退職
ロスジェネ美さん、新人とはいえ流石の40代です。意を決して、会社の膿を出そうと【仕事をしない】【責任感の無い】【モラルのない】会社の改善点を直訴しました。ここからは関係者総出でお怒りと大揉めです。根っからのブラック構造と『新人で何も知りもしないで』という日本特有の【長く勤務したモノ勝ち】の歴史は簡単に崩せません。面倒な人として厄介者扱いです。
長く働けないと悟ったロスジェネ美さんはあっさり退職の運びとなりました。
社交辞令じゃないの!本気!?
あっさり退職するにあたり、短期離職にも関わらず最終日には幹部の方々からプレゼントの数々や花束が渡されました。そして『会社がもっと改善されたら戻ってきて欲しい』『あなたは必要な人だ』と熱心にお話しされたそう。
察しの良い人ならわかるでしょう、【会社の悪口言われない様に】だという事を。残念ながらロスジェネ美さんは本当の意味に気付く事無く『本気で戻って欲しいんだな』と思いながら最後は気持ちよく会社を後にしました。
洗脳されやすい性格だったので、 この勝負会社の勝ちのようです。
事務職激減の昨今
退職してしばらくは元同僚と連絡を取り合い情報が耳に入ります(そして途切れる)。すっかり買い手市場と化した電子メーカーAは、退職者が多くても募集したらどんどん希望者が現れます。ロスジェネ美の代わりの人材もすぐ見つかりました。後任は定年間近の女性です。
『どうせすぐ辞める』
そう思っていたのに、後任の女性は年齢的にも正規雇用での入社はなかなか見つかりません。やっと入れたこの会社で辛くても歯を食いしばって必死にしがみ付いている人のひとりです。辞めた会社が困っているのはメシウマなのに・・(ちょっと残念?)。
就職活動
年齢・経験・この情勢では正規雇用の仕事はロスジェネ美にはありません。非正規雇用でも条件的には厳しい状況です。
ブラック企業だとしりながら入社し、入社時に自らの能力以上の誉め言葉を素直に受け止めてしまい、熱心さが正論マンになって悪い方向に向かってしまった。それでも彼女は会社の良い部分だけを見て仕事探しをしてしまいます。悪いのはブラック企業だけだったのか。
戻る場所はない、先に進むしかないのです。
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