実家の自室で暮らす中年を近年の日本では『子供部屋おじさん』と呼称します。余計な出費は抑えたいものですから、収入さえあれば実家暮らしは何ら問題ないと思います。
しかし、精神的にも子供の頃の気持ちが抜けていない真の子供部屋おじさんおばさんは困りますよね。
有能な穏やかな人
情報管理の部署に在籍していた30代の聡明な女性、ちなみに実家暮らしで独身で好感度が良く社内でもモテモテとの噂でした。冷静な判断に長けており見るからに賢そうで話し方も『頭よさそう』『育ちよさそう』という印象の彼女にXデーがやって来ました。
人事異動
将来有望な社員は部署をいくつか経験させる意味での人事異動はありえます。本人が望むかは別の話ですが。勤続7年の彼女にもその意味合いが強い異動が命じられました。異動先は営業部の内勤です。見積もりの作成や取引先との連絡など仕事内容が随分と変わります。
人事部に相談・・が。
異動に不満を持った彼女は、上司も交えた話し合いや人事部に『今の業務をもうしばらく続けたい』と訴えました。会社員といえども、相手の話もよく聞いて納得してもらう必要があり、人事部との話し合いが始まった1時間後~
『ヤダヤダヤダ~!!』
『もうヤダヤダ!!(ヒックヒック)』
『うええええ~ん!』
『いやだようううう(ヒック)』
何という事でしょう、30代にしてかんしゃくを起こしてしまいました。
初めて見るそんな姿に皆びっくり仰天、ガラスの壁越しに部屋の中を目撃した別の社員も、イヤイヤする彼女に凍り付いてしまいました。
その場にいた社員がとっさに自分の子供への対応でと考え(たらしい)
『そっか、いやだったね』『お茶でも飲む?』とイヤイヤ期の子供の対応で落ち着かせようと心がけ、本人が静かになるまで更に1時間。
30代イヤイヤ期その後
結果、数か月異動時期は後ろ倒しになりましたが営業部に異動となりました。しかも、予想通り有能な彼女はバリバリ仕事をこなし経験を積んでおり、営業部の数字も伸びたらしいのです。本人もあんなに嫌がっていたのに現在のポストにご満悦の模様。
但し、優秀でも過去は消せないのです。陰で【イヤイヤ期】【子供部屋オバサン】【甘やかされて育ったのでは】と揶揄され腫れもの扱い。
子供ならいつか終わるイヤイヤ期は、30代はいつ終わりを告げるのか。
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