急に歯が欠けたnegimenmaruです。急な出費でしょんぼりしてます。節約の為、コンビニ飯生活からお弁当生活に戻りました。
ジグソーパズルのはじまり
これはロスジェネ世代の男性Sさんが、専門学校を卒業したばかりの2000年頃、地元の小さな資材会社に入社したたった1年間の出来事です。
Sさんは経理補助の事務員ポジションでした。商業高校出身でしたし、当時20歳ソコソコで仕事を吸収するスピードは速く当初は経理補助の仕事もメキメキ力をつけスピードもアップし何の問題もありませんでした。しかし、数か月が経った頃にはある作業に心の負担を感じ始めました。
金額と伝票
この会社は現場で受注された商品の納品を行い、現場の人達が取引した手書きの伝票を経理に渡し、口座に振り込まれたお金と伝票をチェックする自営業のようなしくみです。しかも古き良き、と言いたいい所ですが簡単に言うとずザル勘定の社風であり仕事がずさんな社員が多いのです。伝票を経理に渡さず忘れていたり失くしてしまうケースも多いのです。
Sさんの管理するこの納品後の振込用口座には毎日数千円~数十万円の金額の振り込みがありますが、現場からの伝票がないケースが多く適切な対応が取れないのです。
【謎のお金が振り込まれてきた】という事になります。
当時この会社は増収増益であるにも関わらず、設備投資の経費には厳しく、端末は現場の社員は使いこなせないという社長の判断もありました。最初は誰だって挑戦しないと覚えないのに後ろ向きではありますよね。それでも会社はホームセンターブームに乗って成長しており取引も増加、Sさんの謎の振込金探しも増加します。
苦悩
可能性がありそうな現場の人に通帳の唯一の情報である振り込み人と金額を伝え片っ端から探します。現場の社員に「知らない」と言われたら成す術もなく、振り込み人の会社に恥を忍んで連絡します。最初は振込金さがしもゲームみたいに楽しんでいましたが取引が増加したらそんな余裕も無くなります。そしてある日、数度恥を忍んだ電話を掛けている取引先の会社がキレました。
『おたくの会社バカなんですか?』
こんな言葉を電話越しに言われたSさん。
おそらく、バカです。
謎の振込金は増すばかりです。
辞めた
Sさんは疲れ果てて仕事を退職しました。人海戦術にこだわる上層部、ずさんな仕事の風土の現場に振り回され、転職して別の会社で経理を学びたかったのです。2021年現在は中規模建材会社で経理課長をされています。