様々な会社で働くと、高学歴で頭の回転が速かったり実力主義でピリピリしていたり、なんとなくまったりしていたり、その風土の中で染まる人浮く人付いていけない人、どんなケースもあり得ます。
リアル《ハケンの品格》みたいなYさん
その派遣社員Yさんとは、半年間という短い期間一緒に働きました。最初の印象は、『賢そう・いい大学出てそう・論破されそう』です。実際にはもう少しマイルドな気遣いも出来る女性で正社員の指示に従って仕事をされていましたが・・⇒仕事が早すぎる!
それまでの派遣社員はおろか正社員含め誰よりも早いのです。パソコンでの書類の作成は内容も申し分なく、当然ExcelやAccessもさっと作成してしまいます。私といったらそれまでピポットテーブルとか何の事だかサッパリでした。少しExcelの関数使える位です(averageとか・・)。同じ仕事を同じ派遣会社で想像するに同じ位の時給で、自分が恥ずかしくなりました。時々英語の書類が社員の手元に来た際も、翻訳機能だけでは自信が無いからとYさんに目を通してもらっていました(英語も出来る!)。
そして書類整理などの片付けもお願いされていましたが、⇒それも片付けのプロの人かと思えるセンスの良い見やすい使用しやすいものでした。彼女になにひとつ勝てる気がしません。
マネしようと頑張った
私は良いお手本として、彼女のようになりたいと思いマネする様になりました。
まず、パソコン能力は派遣会社の無料講座に週1で通うようになります。これで少しは作業効率が高まりました。
次に、仕事の進め方です。
Yさんは社員からの購買関係の書類作成の指示に、あっという間にデータ整理してテンプレートを作成し、了解を得てから肉付けしていました。こう書いてしまえば簡単ですが、そのスピードや集中力やセンスは素晴らしいです。なんの迷いもなくどんどん進められていました。頭の回転も良かったし、今までに何万種類の書類を作った経験があったのかな、と想像していました。
私にはそのような事は無理そうなので、なるべく完成品を想像しながら作業するようにしました。すると、以前よりも到着点がわかる作業になり社員さんに褒められました。
ほんの僅かですが私自身も成長できたのです。
派遣社員一人で部署の空気が変わった
Yさんの存在は私だけでなく部署内全体の底上げにつながりました。雑用にしか存在を発揮できなかった社員や長い間派遣社員としてその部署のベテランだったお局派遣さんよりも明らかに効率的で無駄のない仕事は【焦り】【コンプレックス】【尊敬】どの言葉に表現していいかわからないけど簡単に言えば【とにかくすごい人】でした。みんな頼りにしていて仕事への姿勢が変わったと思います。Yさんは職場に染まるどころか染めてしまったのです。
あっという間の別れ
派遣され半年後、契約を更新せず彼女は去りました。理由は聞かなかったけど、優秀なYさんには物足りない職場だったのでしょう。彼女が活躍できる職場はもっとあると誰しもが思っていました。今は別の会社の会社員になった私は、彼女から学ぶべきものがありすぎて今どこかでバッタリ再会できたならお礼を言いたいです。
そんなYさんは一つだけ苦手な事がありました。それは自転車に乗れない事です。
あんな何でもできるのに、かわいらしいなと思った彼女は既に40代。どんなかわいい優秀なおばさんになっているのかと今でも時々思い出すのです。
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